他ジャンル小ねた

2011/04/06 13:42

※他ジャンル注意
※意味不明
※リハビリ

















『もういっちゃうの、』
『すぐに帰ってくる』
『本当に?』
『うん。ほら、指切りげんまん。』


ゆびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーます、ゆびきった


『うそつき。すぐじゃなかったじゃんか。』
『ごめん、ナマエ。』
『…嘘だよ、違うよ、違うの。仕方ないもん。そんなことよりおめでとう。』
『、ありがとう』
『ねえ、もうどこにもいかないんだよね?』
『……すぐに、帰ってくる』
『嘘、だ』
『嘘じゃない。ほら、指切り』



ゆびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーます、




ぱちん。
泡が弾けて消えるように夢のかけらが破裂する。


「……ゆびきった」


自分の小指を眺めてそれから空で一人指切りをする。
久しぶりに見た3年前の夢は妙に鮮明だった。彼と最後に指切りをしたあの日。今だにその約束は果たされず、あれから私は一度も彼と会ってはいない。
会えないわけではなかった。つい最近彼じゃないもうひとりの幼なじみから彼がどこにいるのかは教えてもらっていた。それでも会いに行かないのは、だって、それじゃ意味がない。彼が帰ってこなければ約束は果たされないままだ。


彼は昔からやたらと指切りをしようと言った。事あるごとに指切りをして約束をつくる。
その頃はまだ私も彼もどうしようもなく幼かったから指切りの効力は絶対だと信じて疑わなかった。
それがいつからか絶対は絶対じゃなくなった。それはきっと成長する上ではごく自然のことで彼だけじゃなく私もうまく約束を破っても針千本を飲まされないことを知り、そして実行したのだ。
それでも彼は指切りをせがんだ。だから私は段々と指切りをすることが嫌になった。
だって、なんだか、どんどん彼が遠くにいってしまう気がしたんだ。指切りをする度に。
彼にだから嘘をつきたくないのに、つかれたくないのに、指切りをすることで果たされないとわかっている約束が嘘になってしまう。
だから怖かった、痛かった、辛かった。小指を絡めるただの気休めがどうしようもなく怖かった。



たぶん、3年前のあの日、私は気がついてた。
この約束が彼のもう何度目かわからない嘘になってしまうことに。





ゆびきりげんまん

(あのとき君のこゆびは、わたしになんてちかったの?)







他ジャンルで連載するとしたら、の話
某曲がすきで、でも王国で書くにはしっくりこなかったので。
名前も何も出てこないけど何の話かわかった人、私と語り合いませんか←


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