短編 | ナノ 「クロームちゃん!」

いつも一人でいるクローム髑髏ちゃん。
片目に眼帯をしているせいなのか誰もクロームちゃんと話そうとしない。そんな彼女に私は何故か話しかけていた。

「……」

特に用があるわけでもないのに、何故話しかけたんだろう。自然と体が動いた、そんな感じだ。
クロームちゃんは不思議そうな顔をするけど、何も言わない。

「…え、と」
「……」

なんだか気まずい。
う、どうしよう。とりあえず、訳もわからず私は手を差し出していた。今度はその手を不思議そうに見つめるクロームちゃん。

「よ、よければ友達に!」

そう叫べば、彼女は片方の目を見開いた。なんだか恥ずかしいな。
それから、クロームちゃんも恥ずかしそうに頭を下げる。

「ご、ごめんなさい」




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