短編 | ナノ 私の友達のハルちゃんは可愛い。
「なまえちゃん聞いてください」
嬉しそうにお弁当を持って来ながらハルちゃんは最近好きになったというツナさんの話を始めた。
「本当にカッコいいんですよ」
「良かったね」
でも、少しだけ気になることがある。
「もしツナさんと結婚したら、ハルはマフィア夫人なんでしょうか」
これ。
いやいや、マフィアってなに?私の知ってるマフィアは日本でいうヤクザみたいなものだと思うんだけど、そんな危ない人を好きになってしまったの?
「ハルちゃん」
「なんですか?」
「ツナさんってどこにいるの?」
ハルちゃんはいつものように可愛い笑顔で並中だと教えてくれた。
私は食べ終わったお弁当を片付けながら、笑顔を作る。
「今日、一緒に並中に行こっか」
パァっと効果音の付きそうにハルちゃんはまた笑った。
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