短編 | ナノ 私を助けてくれた彼に恋をした。

「で、どんな人なの?」

友達から聞かれ、食べていたお弁当を少し置き彼と会った時のことの思い出す。

あの日は少しだけ寄り道をしたんだ。それがたまたま風紀委員の人達に見つかって、謝ったけど許してもらえなくて怖かった。
泣きそうになった時、「僕の前で群れるなんていい度胸だね」って声がした。と思ったら風紀委員の人達は倒れてて、そこには学ランを着たかっこいい男の子がいた。助けてくれた彼に恋をしてしまったんだ。

顔が赤くなる。
そんな私を見て友達は笑いながらまた同じ質問をしてきた。

「どんな人?どこの学校なの?」
「わかんない……」

本当にわからなかった。
彼がどこの誰なのか、名前を聞く前に去っていってしまったから。少し泣きそうになる。


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