短編 | ナノ メモの場所は、なんと並盛で美味しいと有名なケーキ屋だった。
中に入ると可愛らしいケーキがショーケースにたくさん飾られている。どれも美味しそうで、雲雀からのお使いだということを忘れて見入ってしまった。

「何かお探しですか?」

綺麗で優しそうな女性が話しかけてくれた。それのおかげで、雲雀からのお使いだということを思い出して、私は慌ててメモを渡す。
女性は驚いたような顔をしたけど、私を見ると笑みを浮かべて奥へと行ってしまった。

「お待たせしました」

すぐに戻ってきた女性は私に袋を渡すと、笑う。

「今度は彼氏と一緒に来てくださいね」

お金は雲雀が出してくれていたのかな?と思いながら店を出ようとしたら、女性にそう言われた。別に雲雀とはそういう関係じゃないのに、まんざらでもない自分に恥ずかしくなって、店から並中まで走って帰った。


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