短編 | ナノ ハルちゃんと男の子が呆然としている。
その横にダイナマイトくんとツナさんを寝かせる私。
「これで、ゆっくり話せるね」
なんて笑えば、二人は我に戻ったのか質問してきた。
「どうしてあんなことを!」
「ツナさんがどんな人か確かめようと」
ハルちゃんの頭を撫でながら言うと、彼女は泣き出してしまった。
「ツナに恨みでもあんのか?」
「ハルちゃんに合うか確かめようとしたんだ」
男の子に、さっきはごめんと謝りながら言えば気にしてないと笑われた。
そろそろ帰ろうとハルちゃんの手を引こうとした時、肩に重さを感じる。
「おまえ気に入ったぞ」
赤ちゃんが自分の肩に乗っているなんて思いもしず、私は空耳だろうとハルちゃんと並中を出る。
ハルちゃんの視線が痛い。
少しだけ気まずい帰り道だった。
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