短編 | ナノ 並中の校門でハルちゃんと談笑しながらツナさんとやらを待つ。
「ツナさんはカッコいいのでなまえちゃんが好きになっちゃわないかハル不安です」
「それはないよ」
ハルちゃんの好きな人を取るようなことはしたくないし、むしろハルちゃんを応援してるよ。なんて思ったけど言わない。
私の目的をハルちゃんは知らずに、ツナさんが来たと学校側を向いて手を振った。
「なんでハルが!?」
困ったような顔をしてハルちゃんの名前を呼ぶ男の子。なんだか想像していたのと違う。
「なまえちゃん、あれがツナさ」
ハルちゃんが言うよりも先に私はツナさんに走り寄った。
驚くハルちゃんとツナさん、と隣にいた男の子達。私はなりふり構わずツナさんに飛び込む。
「はひー!!」
「は!?」
「なっ」
色んな声が聞こえる。
それらを無視して、私はツナさんの後ろに回り込んで腰を掴んだ。
よし、いける!
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