短編 | ナノ 君は小動物みたいだ。
そんなことを言われたしまえば、もう私にはヒバリさんに逆らうことも出来なくて。
「私も」
「うん」
「助けてもらった時から」
熱い顔を隠すように彼の胸に顔を埋める。
ああ、両思いなのか、少し嬉しいような恥ずかしいようなそんな気持ちでいると、ヒバリさんはクスクスと笑い始めた。
「あれ」
「…なんですか?」
「君に近付くために風紀委員を使ったんだよ」
顔をあげると、彼は妖しく笑っていた。
どうやら私は、危険な人に恋をしてしまったようだ。
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