短編 | ナノ
一応離れようと身動ぎするも雲雀さんの腕からは抜け出せなかった。
まだ寝起きで良かった、いや良くはないけど驚きが少ない分良かった。

そんな私のことを無視してか雲雀さんは小さく欠伸をする。

「なまえが起きるのを待っててあげたんだけど」
「待たなくていいです」
「そう、せっかく待っててあげたのに」

そう言うと背中にあった雲雀さんの手が滑るように私の体をなぞった。

「ちょっ!」

流石にこれはやばいと思って起き上がるも相手は雲雀さんだ、私は布団から出ることも出来ずより彼に密着させられる。

あぁ、こうなってしまったらもう諦めるしか私には出来ない。

「もう待たなくても……いいんでしょ?」







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