短編 | ナノ 罰ゲームは雲雀恭弥を笑わせること。
そう、どんな手を使ってもいいんだ。つまり、戦闘大好きな雲雀恭弥をそのきにさせれば笑うはず。

私は命懸けで雲雀恭弥を笑わせるため頑張っているのだ。

「はぁ、はっ……ふぅ」

必死に走った。後ろから誰かが付いてきている音はしない。
私は自分の教室に戻ると深呼吸した。

少し落ち着いてきた頃、ドアが大きな音を立てて開く。

「ねぇ、殺していい?」

そこにはトンファーを構える雲雀恭弥がいて、私の心臓が次第に速くなっていくのが自分でもわかる。

ああ、これは本当に死んだな……。
速くなる心臓とは逆に何故か冷静になっていく頭。

「あの、」

静かに近付いてくる雲雀恭弥に後退りながら話しかける。
なんで、たかが罰ゲームに命を懸けたんだ私は。

「せめて、せめて……」

後悔が押し寄せてくる。
もう、ここまで来たんだ。どうせ最後なら……死んでしまうかもしれないならば。

「雲雀恭弥の笑顔を見せてください!」





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