短編 | ナノ
ずっとキスをしていてもいいと思った。
そんな僕とは違って今にも気を失ってしまいそうななまえのために、唇を離す。

「ふ、あ……」
「まだだよ、みょうじ」

僕の声にも反応出来ないらしいなまえ。
とろんと重そうな瞼を震えさせる姿が可愛らしい。全身の力が抜けているのか手を離しても動かない。

ゆっくりと服を脱がしていく。
白い肌に青や紫が綺麗に色付いていた。
そっと色付いている所にキスを落としていく。本当はキスマークを着けたいけれど、時折跳ねるなまえの体を見たくてやめた。

「ひば、ひばりさんっ」

小さく消えていく声で名前を呼ばれた。僕の知らない声。
ドクンと音が聞こえた。

「ごめん、なまえ」

もの欲しそうなそんな顔で見られてしまえば、もう僕自身制御出来ない。










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