2010/08/03 ばか過ぎる二人(久々知SS)

街で二号君と遊んでたら、前から歩いて来た兵助とかち会ってしまった。

「え?お、お前…」
「違うから!何でもないし!ていうか兵助こそ隣にいる女は何なのよ!」
「こ、これはだからその…っ」

互いに攻撃だか弁明だかよくわからない言葉の押収をしていると、隣にいた二号君と兵助の浮気相手がひそひそと話し始めた。

「え、何だよコレ」
「兵助、まさかその女と…」
「やってらんねー!俺帰るからな!」
「二度と連絡してこないで!」

「え!?」
「ちょ、待っ…」

私たちが引き止めるも虚しく、彼等はさっさと行ってしまった。
黙り込む私と兵助。
だけど頭の中じゃ互いに相手をけなす言葉が浮かんで、思いっ切り睨み合った。
そりゃもう、ギンギン先輩なんて目じゃないくらいに。

「何で兵助がこんなところを歩いてんのよ!あんたのテリトリーは秋葉原じゃなかったの!?」
「だって彼女がここがいいって言うから!お前こそ普段は池袋から出ないくせに!」
「今日は映画観に来たのよ!」
「なっ…予定まで一緒だったのかよ!」
「真似しないで!」

ギャーギャーいがみ合ってると、ちょうど映画館から出てくる一組のカップルを見付けて私は指をさした。

「へ、へーすけ、あれ…!」
「あ?何だって………」

兵助が振り向いた先には、私の本命と兵助の彼女さんが腕を組んで歩いていた。
再び絶句する私たち。
しかしその心にはもはや、闘争心などなかった…

「………」
「………」

せ、切ねぇ…!
一番大事な本命に裏切られるって、そんな…

「…帰ろうか」
「…そうだな」

私たちは映画館から踵を返すと、とぼとぼと歩き出した。
カラスにアホーと言われたようには…聞こえなかったからなぁチクショォォォ!!!


※※※※※※※※
瑞歩ちゃんとこの企画にと考えてソッコーボツにしたネタ。
どう考えてもテーマに沿ってないし、短過ぎるだろ…
おやすみノシ

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