「ジュードは優等生だと思ってたのにな」
「...」
「流されるままの良い子だと思ってたのに、なんでなんだよ」
「...知らな...い"ああっ」
「俺がいつ喋ってもいいって言った?」
「うああああ"」
「そんなに叫んじゃってさ、そんなに痛い?これ。」
「いやぁぁぁっ」

アルヴィンのブーツが僕の性器を踏みつける。
昨日散々と扱われた性器は何もしなくても痛みを感じていた。
それをブーツで踏みつけられれば痛みを生じない訳がない、彼は狂っているのだ。


『愛と憎しみが混じり合う瞬間』


「俺ジュードくんの事大好きだったんだよ」
「....うぅ」
「なのに、ジュードくんなのに答えられないって何」
「だ...から..」
「大切な仲間とかそういう言葉聞きたくないんだよ。だってそれって"好きじゃない"をオブラートに包んだだけだろ?」
「ち..がう..から...」
「でも俺にとっては一緒なんだよ。結局ジュードは俺と結ばれない。」
「...」
「だから、こうなっても仕方がないと思わないか?」

彼はそうやって僕を見下して低い声で笑った。
僕はただ、彼を大切に思っていたけれど、好意を抱いていた訳ではない。
それは永遠に変わる事は無い、決して交わる事も無い。

「もう、やめよう」
「何言ってるんだよ。」
「だから、やめよう。もう取り返しがつかなくなるから..あ"ぁっ」
「もう...取り返しがつかないところまで来てるんだよ、優等生」

殴られた衝撃で起きていた体は無機質な床へ投げ出される。
カランと首からぶら下げていたガラス玉が音を立てて落ちる。

「"それ"があるから俺を見てくれないのか?」
「...そ、んなの...関係ない...」
「関係あるよな」
「...し、失礼だと...思うから...だから、僕は」
「そんな言葉聞きたくない」
「...!!やめて!!!!!!!」

無下にも僕の大切にしていたガラス玉は粉々に砕け散った。
心が砕かれるように苦しく、ここまで我慢していた涙がポロポロと出て来た。

「ほら、関係あっただろ」
「...っ....」
「泣くなよ、ほら起きろ」
「....」
「まるで"お人形さん"みたいだな」
「....」

腕を引っ張られ無理矢理起こされ体が悲鳴をあげる。
それでもアルヴィンはおかまい無しに僕の体に多いかぶさった。

「......ひゃっ」
「冷たくて気持ちいいか?」
「.......?!」
「そう怯えるなよ、ジュードくんが喜んで股を開く薬を塗っただけだから」
「!!」
「ジュードくんが俺が欲しくて欲しくてたまらなくなるだけだから」

アルヴィンは瓶の中に入った薬を後ろの穴に塗りたくって満足そうに僕から離れた。
彼は僕の目の前で厭らしく笑って僕の性器を指でピンと弾いた。

「ひぁっ」
「ジュード君いやらしい声出しちゃって」
「うっ...い...」
「ほら手は自由にしてあげてるんだから自分でやってもいいんだぜ?」
「は...ひゃ...あ」

僕の目の前にはただ笑いながら視姦するアルヴィン。
アルヴィンに頼むのは嫌だ、でもこの熱を納める方法は思いつかなくて。
意識を失って眠ってしまえばいいのだけれど、先ほどまで眠っていた体は眠りへは落ちやしない。

「ん、や...あ...」
「ジュードくん可愛い、そうやっていつもするんだな」
「う...ぁ.....」
「後ろも一人でいじっちゃって、そんなに苦しいのか?」
「ひゃぁ...た、りない...」
「足りない?そりゃあそうだよな。なんたってかなり強い薬だったし。昨日さんざん弄った前立腺に沢山塗り付けてあげたからな。」
「....う...」
「苦しそうな顔。そうだよな、"そこ"は指じゃ届かないもんな」
「あっ...」

下半身をいたぶる熱は止まる事は無く僕を絶望に叩き付ける。
どんなに性器を扱いても体の奥から感じる快感は収まる事がないのだ。
一夜のうちに開発されてしまった僕の体は指ではなく、目の前の男の性器を求めているみたいだ。

「...う...ゃ...」
「ジュードくんもしかして俺が欲しいんじゃないか?」
「...あ..」
「俺ので前立腺を突いて欲しくてたまらないんじゃないか?」
「...うぅ...」
「そう呻くなって、ジュードくんがお願いしたらなんでもしてやるよ。ジュードくんが大好きだから。」
「...」
「上手におねだりできるよな?優等生。」
「...」
「この熱をどうにかしたいんじゃないのか?」
「...ぅ..ん...」
「じゃあジュードくんのお口で聞きたいな」
「アル...ヴィン....ぼ、僕の....こ..こを...アルヴィンので気持ちよくして...」
「良い子だなっ」
「ひゃぁぁああぁっ、そこっ、そこがいいっ」

一気に良い所を突かれて、悲鳴に近い声が飛び出る。
その熱を食む声にアルヴィンは酷く満足したように笑い僕の弱い所をひたすら突いてくる。

「ジュードくんの中すごい気持ちいい」
「あぁっ、んいい、もっと」
「ジュード、気持ち良い?」
「す、すごく,,気持ちいい,,,っあぁ」

そう言って何度目かわからない熱を吐き出してアルヴィンの腕の中に収まった。
やはりアルヴィンはケタケタと笑っていて、とても恐怖を感じたのだけれど今の僕にはそれがどうでもいいように思えるぐらい心も体も黒く黒く塗りつぶされてしまった。
首からぶら下がっていたガラス玉のネックレスが金具だけになってしまったように、僕の心も砕けて器だけになってしまったのだろうか。

「ジュード、ずーっと一緒だからな」

耳元で悪魔の囁きが聴こえたような気がした。
交わらなかった2つの線は強引に捻られ1つの線にまとめられてしまった。
そしてその一つの線は僕とアルヴィンを永遠に縛り付ける牢獄になった。

「だから俺の気持ちに答えてくれるよな」





ED後のアルヴィンが更正しきれなかった後の話ですね。
ミラに向けて好きとか愛とかの想いが明確にあるかわからないですが大切に思っていて
それが前提にあったら他の人と付き合うのは失礼だと思っていたジュード君の話。

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