「ジュード、飯だ」


『監禁ファイル2』


「...」
「...やれやれ、か」

監禁してからまったく食事に手を付けないジュード。
もっとも監禁する前から食事をしてないみたいですっかり痩せ細ってしまった。
この場合、窶れた が正しいと思うが。

「...」
「なあ、ジュード」
「...もう...殺して」
「お前に決定権はないんだよ」

ベッドの上で首輪を繋がれ手枷を付け足とベッドを繋ぐ鎖がカチャリと揺れた。
自分の作った料理を置いた小机を足で蹴ってジュードに近寄り首を締める。

「うっ....」
「苦しいか、ジュード?」
「..ぁ.....」
「俺はこの世界に来てからいつもこんな気持ちだったんだぜ」

意識がなくなる寸前で手を離す。
ジュードは呼吸が乱れ体が左右に揺れる度に鎖の音がカシャカシャと鳴った。

「っ..は...じゃあ僕を..殺して...帰ったら..」
「お前のそういう所、嫌いだ」
「うぁっ!」

殺す訳でもなく鳩尾に一発入れたら更に呼吸を乱しベッドに倒れ込んだ。

「せっかくミラから貰った命なのに自分から命を投げ出そうなんてな」
「...っ」
「まぁ、最もお前をここで監禁してる俺が言える事でもないけどな」
「...ミラ....た...くした...い...のち...」
「なんだよ」
「...き...な..きゃ」

ジュードの瞳孔に光が戻って来るのがわかる。
でも、遅かった。

「は...なして」
「お前が自覚しても遅いんだよ。お前は一生ここから出す訳にはいかないんだよ。」
「それでも..」
「それでお前に飽きたら全員殺して俺はエレンピオスに帰るんだ」
「ミラを...」

噛み合ない言葉、かすかに希望を抱いた少年がまっすぐ俺を見て来る。
まったく、嫌いだ。

"ドスッ"

再びジュードの鳩尾に一発蹴りを入れたらジュードは壁に頭をぶつけそのまま気を失ってしまった。
あの目が嫌いだ。俺にはないから。ガキにはわからない現実。もどかしさと腹立たしさが生まれる。


「人形のままの方が俺には好都合だったのにな」


無意識に首と足の鎖を身動きを取るのがやっとな程短くした。


「逃げ出そうとするから、その時に現実を教えてやろう
 希望さえもいだけないぐらいに。」





ジュードがぼこられるだけ...?!

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