「...もう、ミラはいないから、自分で...決めないといけないんだ」

あれ程ミラの事を思って泣いてた僕は嘘みたいに心が晴れた日が来た。
そんな事になったのも、僕とアルヴィンのとの中に矛盾を食みすぎたせいもあるかもしれない。
今まではミラが決めて、それに着いて行く僕が居て、皆が居て、、
依存を続ける僕が、『もうやめて』なんて言う権利なんてなかったんだ。と。


『監禁ファイルRouteZ』


依存は楽だと思う。
ただ、自分の周りの環境に上手く適応して慣れればいいだけだから。
全部誰かが決めてくれて、自分は考えなくてもいいから
だから、こんな環境を酷だと考えながらもどこかで受け流してたんだと思う。

「ジュード...」

僕の頬に手を当てて僕の名前を呼ぶアルヴィン。
蟻地獄みたいな世界を作った本人、でもその地獄に自らも嵌ってしまった人。
殺す為に繋いだ癖に殺せなくなって、結局僕に依存してしまった可哀想な人。

「アルヴィン...その、銃を下ろしてよ」
「もう、、何がなんだか、わからなくて、お前をころ」
「アルヴィンは撃てないよ」

時折感情が乱れたアルヴィンに銃を突きつけられるのは日常茶飯事。
今日はそのアルヴィンにまともに、言葉を返す。
今まで聞ける事のなかった言葉が聞ける、やっぱり依存してるんだ。

「アルヴィン、もう、やめよ...こんなの」
「...、お前を殺せば、帰れるって」
「アルヴィン、矛盾してるよ。もうあれから1ヶ月は経ってる」
「...」
「アルヴィンじゃ、僕を撃てない」

動揺して額に銃口を当てつけた手はガクガクと震えてる。
震える銃を手でどかせるぐらい、彼の決心は脆い。

「アルヴィン..もう、僕らは、前に進まなきゃ...いけないと思うんだ...」
「できるわけ..ない...」
「...しなきゃ、だめなんだよ...もう、ミラがいないから」
「...」
「もう...ミラがいないから、自分で、考えていくしかないんだよ...」

『できない』と彼は今にも泣きそうな顔で言っていた。

「俺は...どうすりゃ、いいんだよ...」
「自分で、考えていかなきゃ..もうだめなんだよ」
「なぁ!」

そう言ってアルヴィンは銃を投げ捨てて僕の首を掴んだ。
それでも、アルヴィンは僕を殺せない。

「ア..ル...っ...ヴィ...ン」
「その目、やめてくれ...」

アルヴィンは僕から顔を背け、首を締める手を緩めた。
まだ、戻れるかもしれない。まだ。

「アルヴィン、一緒に前に進もう」
「...!」

僕よりずっと大きな体をそっと抱きしめて言えば、俯いてしまった。
鎖がガチャガチャと鳴り、赤く腫れた腕が痛いけど、そんなのは気にしてはいなかった。

「アルヴィン」
「...」

アルヴィンは立ち上がり、僕の行く手を阻んでいた鎖を大剣で切り落とした。
彼も何か、ひとつ、決心が着いたのかもしれない。

「...悪かった」

そう言って彼は背を向けたまま小屋を出て行った。
きっと、彼は僕の所に、また戻って来てくれるような気だけは何故かあった。


to be xillia...





という感じでRouteZです。
XとYはBAD END的な感じだと思う。
また監禁系が書きたくなったら2.5とかになるかも。←

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