「ジュード...」
「父さん、酒臭い。」
「俺はジュードが居ればそうれでいいんだよ」

泥酔した父親、アルフレド・ヴィント・スヴェントの7番目の婚約者が家を出て行った。
それを追う事もなく父さんは酒を飲み僕を抱きしめていた。

「ジュード..」
「父さん、苦しいよ」

実の息子を抱きしめて日々を忘れるかのように酒に浸かる男はなんて脆い。

「僕が良い子にしてなかったから..出てったのかな。」
「お前は悪くない..。あの女が悪いんだ。」


『7人の骸とふたりぼっち』


父さんは僕に依存してる。
"依存"という意味さえ僕は知らなくて良い年頃なのに、とも思う。
僕は父さんの初婚の時の子供でそれ以来子供は僕ただ一人。

"ジュード、ジュード、そればっかり。"

3番目の継母は酒を飲みながらとても難しい話をしていたのを覚えてる。
『あの人は私を信用してないわ。でもジュードとは血が繋がってる。だから貴方を信用して依存してる。私にはちっとも目をくれやしない。』
その意味さえ今の僕には理解できないぐらい僕はまだ幼い。

「ジュード愛してる。お前しか信用できない。」

その言葉を今までの継母に言ったら僕はどれだけ気が楽だった事か。
今から起こる今までの自分に降り掛かって来たこの小さな体の軋みも、
僕を逆恨みした継母の理不尽の暴力も、きっと無かった。

「ジュード」
「...父さん、僕嫌だ」
「ジュード」
「いや..やめて..」

僕の服の中に手を入れる男を誰が父と思うだろう。仮にも僕は男なのに。

「やめてよ..父さん」
「ジュードは、良い子だろ..?」
「いや、いや...来ないで...!」

僕が服を脱がそうとする手から逃げようと後ろへ逃げると儚くも壁に当たった。
僕は深く口づけされた。酒の味が口の中に広がって、とても苦くて僕は嫌だった。
僕よりずっと大きな口で僕にキスをする姿は僕が食べられてるような気にもなった。

「ジュード、舐めて」
「僕..嫌だ、にがい..」
「ジュードは悪い子になったの?」

目の前に僕よりずっと大きくて黒い性器を出され僕の口にソレを押し付けた。
口の周りが先走った液で濡れて行く、やっぱり、苦い。

「いやだ..」
「悪い子は叱らないと、な」
「!!や、父さんやめ..!!ぼ、僕!!良い子にするから!!」
「ジュードは良い子だな」
「っ...」
「ジュード、舌で舐めるだけじゃ駄目だって言っただろ」
「ぅん..っ」

僕の口より大きいソレを銜えるのはとても辛かった。
口の周りが裂けるんじゃと毎回思う程に父さんは欲望を僕に押し付けていた。

「ふっぁ..っ」
「ちゃんと、できたな。」
「はぁ...は..やぁ!!と..さ!!」

僕の足を掴んで僕の体はぐるりと反転させられた。
僕の見えない所で"ピチャリ"と音が聴こえた。僕の小さな小孔が舐められてる。

「とー..さん..ひゃ、め」
「また、血が出るぞ」
「やだ..良い子にするから..もう、..やめ」
「良い子はパパのお願い、聞けるよな」
「ひぃったい..!!!」
「まだ、指しか入れてねーぞ」

大人のごつごつとした指が僕の中に入って来る。
いくら舐めてその入り口を緩めたと言ってもただの排泄器官にすぎないソコには痛みしかない。
自分の子供が悲鳴をあげてるのにも関わらず手を止める気配すらない。

「..さん、こ、わ....い」
「いー感じにぬるぬるしてるな」
「おねが...っい...やああああ"抜いて!!!!!!」
「ジュード、深呼吸しろ」
「きゃあぁ!な、なに...!?」

僕の中の何かを掠める感覚は不自然でよくわからない。
ただ、上り詰めるような感覚があってそれと一緒に僕の性器が立ち上がって行く。
それが、よくわからなくて怖くてたまらない。

「うっ..やっ...ーさん」
「ジュード..」
「ーう..さん..っや!」
「..ジュードのここ、すげえ気持ちいい」
「ひぅ..ゃ..」
「そろそろ、行くぞ」
「え..?ゃ!はげし」

律動を強め痛みはすっかり無くなり、僕の中の一部を突かれると脳天を揺るがすような刺激を感じた。
その刺激を受けながらも中の質量は大きくなって僕をさらに刺激した。
そして僕の腹の上と中にどろどろとした物が吐き出された。

「ひっぅ...うっ..」
「ジュード、泣くな」
「も..やだ..間違ってるよ...やだよ...」
「間違ってないんだよ、誰もそんな事教えてない」
「でも、でも..」
「ジュードは俺の側にずっと居ればいいんだよ」
「もう、やだよ...かあさ」
「ジュード!!!!!」

もうずっとずっと前に居なくなった女の人を思い出す。僕を生んだ人の事を。
その名前を言う時父さんは鼓膜が破れるぐらい大きな声で僕の声を遮った。

「あいつはもういない。」
「...」
「俺が殺したからな」
「?!え、だ、だって...病気で...」
「あいつが悪いんだ。あいつが、あいつが。」

そう僕を裸のまま抱きしめて取り乱この人は僕の父さんで大人なのだろうか。

「あいつが、離婚する時、ジュードを連れて行くとか言うから!」
「とうさん..」
「その後の奴らも..俺が居ない所でジュードに暴行するから!」
「...」

大人の癖に酒に溺れて挙げ句の果てに子供である僕を抱いて人を殺して、この人は大人なのだろうか。

「ジュード..お前だけしか、もう信じられないんだ。」
「とおさん...ぼくたち、ひとりぼっちなんだ...ね...」
「だから、だから、ジュードが居ないと俺は...」
「いいよ..とうさん...もう、僕が居ないと、だめなんでしょ...」
「ジュード」

そう泣き出す父親をもう僕は"父さん"とは呼ばなくなった。




50.000Hit企画でこんなの読んでみたいがあったので書いてみました。
多分早婚というか女の策略での出来ちゃった婚で生きるのに凄い苦労して
誰も信じられなくなって唯一自分の遺伝子とかいう繋がりのあるジュードしか信じられなくなったみたいな話。

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