非人道的な行為があります。苦手な方、妊娠中又は不妊治療中の方は閲覧はお辞め下さい。

「アルヴィン..!やだ、僕嫌だ!!そんなの!!」
「ごめんね、ジュード君。アルフレドのお願いだから断れないんだ。」
「殺さないで!!!アルヴィン、おねが」


『破壊論』


暗い手術室に手術台に縛られた僕。
僕の目の前で白衣を着るバランさんと、遠くから僕を見つめるアルヴィン。
ほんの少し前の話を思い出す。

「ア、ルヴィン、どう、して。お腹、殴る..の..?」
「邪魔だから」
「お願い、辞めて...!!」
「...こいつがいたら、お前は俺だけの物にならない。だから、いらない。」
「嫌だ!嫌だよ、アルヴィン!!」
「こいつが居なくても、寂しくなんてないから。だから。」
「いやだ..いやだ..いやだ」

アルヴィンの非人道さや僕の中の小さい命を考えて涙が出る。
僕は泣いてばかりだ..。
そのままベッドの上で泣きじゃくり泣きつかれて寝てしまい目を開ければ手術台。

"僕はこういうのは好きじゃないんだけどね"
"頼むよ、こういうの頼めるのバランしか居なくて"
"医学は専門外なんだけどね"
"できるだろ。...お願いだ。"
"アルフレド..。仕方ないな。"

僕の意識の外側で僕たちの運命が決まってる。
僕の自業自得でも今では愛しい愛しい子供。
なかなか返事はしてくれなくても、それでも僕は愛しかった。

「アルヴィン!!!やめてよ..!!もう、やだよ..!!」
「バラン、頼むわ。」
「ア"ルヴィン!!!!!!」

喉が潰れる程叫んでも彼には伝わらない。
手をひたすら伸ばすも拘束されてる僕の手は空気を掴むだけ。
そして、麻酔が体に広がる感覚がした。僕の意識はまた、途切れてしまった。


それから1週間の月日が立った。
俺はバランに頼みジュードの子供をおろさせた。

「あ、ーが笑った。」
「...」
「お腹減ったかな?」
「...ジュード」

目が覚めてからジュードは偶然近くにあった人形のぬいぐるみを自分の子供だと思い始めた。
人形に向かい微笑む姿は奇妙だとも思えたが、
絶えず自分の視界の中に居るジュードに酷く安堵感を覚えた。
そう、これが、欲しかった。

でも足りない、あともう少しで完成する俺とジュードの世界。

「ジュード」
「アルヴィン..!!ーが嫌がってる!離して!」

俺はジュードの持ってる人を模した人形をジュードから取り上げ、
部屋の隅で轟々と燃える暖炉の中に放り投げた。

「ア、アル、ヴィン...?」
「大丈夫だよ、お前には俺が居るだろ?」

今までの経路を考えるとなんて胡散臭い言葉だろう。
予想外が一つあったけど、もう問題はない、ジュードは俺だけの物だ。

「はは...ははは」

この笑い声はどちらの声だったのだろうか。
狂ってるのは、誰だったんだろうか。





うわーそろそろ甘い物を書こうと思ったのにこれだ!

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