今日は夜遅いからって、今日は町の宿で泊まる事になった。
僕と同室のアルヴィンは自由行動になってからずっと部屋を開けていた。
僕はというと本を読んでいたのだけど、眠気に誘われて一足早く寝る事にした。

"うっ"

眠りに入ってどれくらい時間が経ったのかはわからなかったけれど、
僕は息苦しさを感じて目を開けた。
開けたらアルヴィンが僕の唇にキスをしていた。

「ア」

名前すらまともに呼ぶ前にアルヴィンの舌が僕の口の中に入って来るような感覚がした。
夢かとも思ったけど息苦しさは止まなかった。
はっと我に返って舌の侵入を拒もうと口を締めるも強引に唇を割って舌は入って来た。

「んっ..」
「..」
「ア....ヴィ」

何故こんな状況の陥ってしまったのか訳が分からなくて、
両手でアルヴィンの肩を押し返そうと力を込めるがそれ以上の力でアルヴィンは僕をベットに押さえ付けていた。
ならせめて自由な足でアルヴィンの体を我武者らに蹴った。

"チッ"

唇から口を離したアルヴィンは舌打ちをして顔を上げ冷酷そうな顔つきで僕を睨んで来た。
めげずに睨み返して理由を聞こうと口を開こうとした。
口を開く前にアルヴィンが僕の足をアルヴィンの足で押さえ込み、片手は僕の両手を頭上で掴み、もう片手は僕の首を掴んだ。

「ぅ..ぁ―..く..るし」
「..」
「しん..じゃう」
「...死なねえよ」
「は..なし」
「なんか無償にジュード君犯したくなったから」
「..やめ」
「いいよな」

手に込められる力が増して本格的に呼吸困難になり、
それでも構わないような素振りで冷酷に見下すアルヴィンに必死に首を縦に振った。
もはや不可抗力としか言いようが無かった。

「はっ..あっ..」
「どっちでも一緒だけどな」
「ア、アルヴィン..!な、何かのまちが」
「黙れよ」

そう言ってまた僕の首を締めて、本能的に恐怖を感じた僕はただ首を縦に振るしかなかった。
それを見たアルヴィンは僕の服を強引に脱がせた。
前開きの服を左右に思いっきり引っぱり留め具が飛んで行く音が聴こえた。
夢なのか現実なのかすらわからなくなりそうな世界でその音がリアルに聴こえた。

「いったっ..!」
「...」

破られた露になった首筋にアルヴィンは噛み付いて来た。
鬱血痕なんて可愛く思えるくらい歯を立てられて皮膚を擦りむく感覚がした。
そのまま唇は下へ行き乳首を噛んだり舐められたりした。

「やめ..いた」
「乳首立てて、期待してんの?」
「ちがっ」
「無理矢理犯されて感じるとかお前どんな性癖してんの?」

そう言われて更に鼻で笑われた。
全然感じてもないし恐怖しか感じない僕の精神はもう崩壊寸前。

「手ェ持つのめんどくさいな、これでいいか」

アルヴィンの自慢のスカーフで僕の手とベッドは繋がれてしまった。
なんとか外そうと手を我武者らに動かすが、アルヴィンの行動によって止められた。
首からぶら下げていたミラから貰ったネックレスを頭の後ろから思いっきり引っ張られ
苦しいしガラス玉の装飾品が喉に刺さっていたかった。

「お気に入りだっていっただろ」
「ご..め..んなさ..」
「まだ状況飲み込めてねーのか」
「ゆる..して」
「許してとか御免じゃなくてお前はもう俺に犯されるんだよ」
「おねがい..!ゆるし..て..」

そんな言葉をアルヴィンに必死に懇願するがアルヴィンには無視された。
アルヴィンは僕の足から降りると僕の膝裏を持ち上げた。

「ア..ル..」
「あぁ?」
「なに..するの..?」
「お前のケツに入れるんだよ」
「やめて..!?っこ、こわ」
「黙れって最初言わなかったか。」
「こわ..やめっ..アルヴィン..!」

"ドカッ"

一瞬意識がどこかへ飛びそうになった。アルヴィンに殴られたからだ。
見開くとさっきよりさらに冷酷な目で僕を見下して来た。
ただ、もう恐怖しか感じなくて体の震えが止まらなかった。

「言う事、聞けるよな」

ひたすら、首を縦に振るしか無かった。
それと同時に蕾に押し付けられる熱いモノがあった。

「慣らさなくてもいいよな、ジュード君は痛いの大好きの変態だもんな」
「ひっ...!いやぁぁつ!!!!!」
「黙れよっても無理な話か」
「痛いっ!!!―も、いやぁっ!!」

ミチミチど自分の中に入って来る異物は内壁も外壁も貫いてただ、熱いのと痛かった。

「っついな」
「あっやっ!こ、こわ」
「血だらけで丁度いいな」
「あ"あ"あああぁ!!」

ひたすら最奥へ突いて来るそれは僕がいくら悲鳴を上げても止まる事はなかった。
眼球で止まっていた涙もぽたぽたと頬を濡らして行く。
その涙さえも顧みずにアルヴィンはひたすら突いては僕の体をめちゃくちゃにしていった。
意識さえ、飛びそうになった。

「何、ジュード君寝るの?」
「も..や..め.....て」

飛びそうになる寸前でアルヴィンは萎え切った僕自身を潰れる程の力で掴んだ。
身を裂くような痛みに意識は戻り、それを見たアルヴィンは満足そうにまた僕の体を突き始めた。
僕の中で何回か果ててアルヴィンは僕の中から自身を抜き出した。

「どろどろだな」
「...」

体は満身創痍で。
心はアルヴィンに対する恐怖感しかなくて。
そんな僕をアルヴィンはとても満足そうに見つめて。

「なん..で....こんな...」
「なんでだろうな」
「酷い...も...やだ..」
「なんで、だろうな」

最後に聴こえたのは謝罪でもなんでもない言葉。
そんな言葉を深く考える間もなく僕は白濁の液と血でまみれたベッドで気を失った。

ただ、彼は

『愛し方が分からなかった』

だけだという事に気づくのはもっと、もっと先の話。





10.000Hit企画で琥珀様リクエストの作品です。
『アルジュで無理矢理モノ』でしたが如何でしたでしょうか。
ジュード視点だと難しいですね、無理矢理系は..!
アルヴィン視点にすれば良かったかもしれない...?
リクエストありがとうございました!

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