「ジュード、怪我してる..です」
「え、どこ?」
「首筋が紅くなってる...」
「!!あ、ありがとう、エリーゼ。」

僕は昨日の行為で付けられた物だと一瞬で理解した。
片手でその痕を覆いエリーゼに感謝を告げて自室へ戻った。

「ジュード、どこ行ってたんだよ」
「ちょっと散歩だよ。それより見える所に付けて欲しくないんだけど..。」
「なんでだよ」
「なんでもだよ、アルヴィン。」
「いいだろ。」
「ちょっと!アルヴィン」

納得してくれないアルヴィンは僕の上着と下に着ている服を脱がした。
自分でも恥ずかしくもなるような程の紅い痕が付いていた。

「ジュード、襟足伸び過ぎじゃないか。」
「誰のせいだと思ってるの、本当に。」
「いいだろ、な。」

そう言うアルヴィンはポーカーフェイスを決めていてもどこか不安気。
僕の体の痕がそう物語ってる。
形のないものが信じられないのか僕の言う言葉はなかなか届かない。
アルヴィンはその不安を解消するかのように体を求めるし体中に所有痕を残した。

「ア..ル..ヴィン、もう見える所には..」
「..」

"ガタッ"

ドアの向こうで何かが崩れるような音がした。
アルヴィンの右手は宿屋の中でも物騒な事に銃を準備させていた。
僕はそんなアルヴィンを静止してドアの外の様子を見に行った。

「エ...リーゼ?」
「..ごめんなさい..です...ただ、ジュードに薬を..」
「へ、変な所見られちゃったね。ごめんね、エリーゼ。」
「なんで、アルヴィンは..ジュードに..」
「気にしないで、エリーゼ。もう大丈夫だから。ありがとう」
「ジュード..」

不安気なエリーゼにできる限りのフォローをして部屋に帰らせた。

「ジュード」
「アルヴィン、他の皆も疑問に思うから目立つ所にはこれ以上..」
「いいじゃねーか」
「よくないよ!」
「不安、なんだよ。...頼むから」
「アルヴィン..」

結局、11歳も年上の彼のわがままに勝てる訳ないんだ。
うすうす理解はしていた、いつか誰かに見つかる事も。
それすらも厭わない彼の愛情とか依存とか欲情に僕は振り回される。
心のどこかでそれすらも愛する僕が居るのかもしれない。


『依存痕』





10.000Hit企画でいたる様リクエストの品物です。
『ジュードにかなり依存しているアルヴィンと受け入れてるジュード。をPTメンバーもしくはモブが目撃』でしたが如何でしたでしょうか。
依存してるアルヴィンはなんとなく言葉数少なそう。
リクエストありがとうございました!

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