「黒子っち、何処いってたんスか!探したっスよ!」
「(ぴくぴくした)耳。」
「ひいっ、黒子っち、ピアス引っ張るのやめて欲しいっス!」
「ばふばふ(した尻尾が)見える」
「黒子っちいい、大丈夫っスか?」
「...(ううん、なんでしょう。何に似ているんでしたっけ。)」
「反応ないなら、抱きつくっスよ!」

そう言って彼は遠慮なく僕に抱きついた。
彼より小さい僕の体に彼の体重がのしかかる、少し重いけど良い香りがする。
そして「黒子っち、黒子っち」と嬉しそうに言う。
何が嬉しいのか僕にはまったくわかりませんが。

「あ、思い出しました。」
「何っスか?」
「黄瀬君は犬です。」
「へっ、酷くないっスか黒子っちぃいー」

僕の隣の家に昔住んでいた、ゴールデンレトリーバー。
僕が学校に行こうとすると、家から飛び出して来て僕に抱きついて来る。
そして飼い主があわてて飛び出てくるまで僕から離れようとしない犬。
こうしてみると、そっくりです。

「黄瀬、黒子が困ってるからどいてあげなさい。」
「げっ、赤司っち。」

これもまた、デジャブ。

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