「アルヴィンやめて..!それはいやっ!!」
「いいだろ、なぁ」
「アル..ヴィン!!!!!やぁあ!!!!」
「だってお前、こうした方が感度良いし気持ちいいからな」


『監禁ファイルRouteY』


ジュードの手に注射針を刺す。
非合法にして違法な薬物の入った液体を体内に入る。

「ゃ..ぁ...」
「夢の世界に行こうな、ジュード」
「...!!!いやぁっあっっぁ!!!来ないでっ!!!」

錯乱しはじめたジュード、これはただの薬物中毒の一つの症状。
別に俺は薬物を投与した以外何もしていない。襲ってもいない、まだ。
言動からして何かに襲われてるような幻覚を見ているのだろう。

「いやぁぁあ!!はなしてっ!!」
「暴れんなよ、入れにくいだろ」

薬物を投与する前に軽く慣らしておいた蕾に自身を当てるが暴れてるせいかなかなか入らない。
軽く一発尻を叩いたらビクっと収まった。ただ、長くは続かない。

「ひ...ぁ....!!や、さ...触らないでっぁ!」
「...ジュード入ったぜ...動くぞ」
「ひぁゃあっ!!!ぃや..!!」
「やっぱラリってる奴の中ってすげえな」

我ながら最悪な言葉だと思う。もうなんか既に自分は狂っているんだろう。
帰りたいが為に始めた監禁で犯して殴って嫌がるジュードに麻薬を打ち付けて楽しんで。
正気を戻したジュードに卑屈に卑猥に忘れてた記憶を喋って嬲って。
そんな俺に怯えて怖がって拒絶するジュードの痴態には自分が満たされてると感じてしまうぐらいに。

「もうやぁぁぁああ!!!くろいのが..僕を...ゃ!!」
「下ぐちゃぐちゃだな」
「こ、こわい..いや...こないで...」
「あんまり締め付けるなよ、まぁ聴こえちゃいねーけどよ」

俺が突っ込んでるのにも関わらず錯乱状態のジュードとはもちろん会話は噛み合ない。
あいつは、あいつの世界で襲って来るものに必死に抵抗するだけ。
抵抗する度に締め付ける下肢が自身を締め付ける感覚、それが好きだった。
最悪なプレイだと思う、非人道的だとも思うけど、それでも壊れた玩具が手放せなかった。

「もっ..出すぞ..」
「いや..たすけて...いや!!アルヴィン!!!!」

ジュードの中に熱い熱を放った瞬間、何か聴こえた気がした。

「たすけて...アルヴィン...!!アル...ヴィン..!」

気のせいじゃなかった。ジュードは俺の名前を叫んでひたすら助けを求めていた。
正気に戻ったかとも思ったけど行動は相変わらず錯乱していた。
そしてそのまま錯乱状態がしばらく続き、ジュードは気がついたら何も喋らなくなっていた。
それから数刻が立ったころベッドから急に起き上がって来た。

「アルヴィン...!」
「..そんなに俺の事呼んで、どうしたんだよ」
「ア..ルヴィン...僕...」
「残念だったな、夢の中の俺はさぞかしお前にとって良い奴だったみたいだな」
「ア...ル...ヴィン...?」
「その目、やめろよ。『そんなことない』なんて言うなよ。もしかして、俺がいつかは自分を開放するとか、従順にしてればいつかは俺が普通になるとか期待してない?」
「...」
「俺はここからお前を出さないし、夢みたいな希望さえ抱かさない」
「ア...ル...苦...し......」

気づいたらジュードの首を締めていた。
起きたばかりのほんの少しの希望を持ったように見えた目から絶望を垣間見た目に変わった。
また、ひとつ、満足する。

「お前はずっとここで俺と一緒に居るんだ」
「ハ..ッ...ア....く...る...し...」
「何もない俺を満たし続けるんだよ、永遠に」
「ァ..........」

首に込めた力を緩めて手を離すとそのままベッドに沈んで行った。
狂ってしまった俺はジュードの絶望に満ちた表情で満足するようになってしまった。成り果ててしまった。
エレンピオス..?アルクノア...?そんなのどうだってよくなった。

壊れてしまった俺の世界で考えてはいけない事があった。
なぜ、ジュードに固執してしまうのか。代わりの玩具ならいっぱいあったはずだ。
なぜ、こうまでして痛めつけてしまうのか。まるで俺を刻み込むように。
それを考えて行くとひとつの答えがある。その答えを考えては、知っては行けない。
知ったらこの世界は崩壊してしまうかもしれない。
それを自覚したらきっと扉を開けてしまうかもしれない。
そしたらあいつはもう戻ってはこない。
そして俺はあいつの進む世界から追い出されてしまうかもしれない。

なら、ジュードを縛り付けてしまえばいい。
そして少しずつ快楽と征服感を貪って生きて行けばいい。
それでジュードが堕ちて俺なしで生きれなくなればいい。

だから堕ちた世界で2人で生きればいい。
そうすればきっと世界の終末まで2人でいられるだろう。

だって、壊れた玩具を拾いに来る奴なんていないんだろうから。




なんでここまで暗いんだろうか。

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