Scrawl


04/20 ( 18:45 )
ジュードの自立と共に俺の中に産まれたこの感情。
散々裏切った罰なのか、成長したあいつへの嫉妬なのかそれすらもわからない。
昔のように羨望の眼差しで見つめられていたかった。
そうでなければあいつは俺を見てくれない。
だから俺は小さな箱庭に俺しか見てくれないようなそんな世界を生み出した。

「アルヴィン……! お願いだからやめてっ……!」
「だってこうでもしないとお前は俺を見てくれないだろ?」
「そういうの本当に嫌だから……だからっ」
「軽蔑でもなんでもしろよ、でもそうした所でお前は俺から逃げるなんて事はできねーし。武器も持ってないお前が俺を退ける事なんて有り得ない」
「っく……」

身体を床に押し付けて、もがく両手首を掴んで厭らしく睨んで語ればジュードは顔を背けて目を潤わせた。
これからする行為はお前の傷となりトラウマになるのだろう。
何度も何度も傷つけていれば、嫌悪でも何でも俺はお前の視界の中に住めるのだろう。

たとえ、狂っていると言われたとしても。


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