Scrawl


04/17 ( 07:12 )
腕から垂れ下がる鎖は部屋の柱へと繋がれている。
動こうとすればジャラジャラと金属音が鳴り、朦朧とする頭に響き耳障りに感じていた。
顔を拭おうと口元に手を添えれば錆びた鉄の匂いが嗅覚を刺激し不快にさえ思う。
この鎖を繋いだ人間はどんな顔をして俺にこれを繋いだのだろうか。

憎んでいた。ああそうかもしれない。
喜んでいた。ああなんて狂っている奴なんだ。

「だって、アルヴィンすぐどっかに行くから……これだったらずっと僕と一緒だよね?! だってそうでしょ、これでアルヴィンは僕が居なきゃ生きていけない……僕だけがアルヴィンにそんな感情を持つのってとっても辛いんだよ? だからこれで一緒だよ」

嬉しくもない愛の告白に胃液だけが喉元まで込み上がる。
目の前の人間によってこの愛の告白に甘美さえ抱くようになる頃にはもう昔のようには戻れないのだろう。

「ここなら邪魔なんか入らないから。だからアルヴィンは僕だけを見ててね。そうしたらもう、裏切ったりなんかできないでしょ?」

俺を真っすぐ見るジュードの瞳には愛憎の念が宿っていた。


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