なんか、もう部活とかどうでもよくなってきた。わざわざ休日に学校行きたくないし、朝練とか言ってだるいし。そんならずっと家で寝てたい。一年前は違って、もっと毎日が楽しくて青春ってこんな感じかなとか思ったこともある。理由は明白。先輩がいない。

「お前邪魔なんだよ。やる気ねえなら来んな」
日吉の言い方はすごく冷たいけど全くその通りだ。反抗なんかしない。ごめんなさいと一言添えてその場から離れた。


「あれ…?帰るの?」
「そういう長太郎は遅刻じゃん」
「うん、ピアノのレッスンが長引いちゃって」

長太郎は氷帝テニス部でこそ目立たないけどなんかほんとはすごい演奏者らしい。噂で聞いただけだからよくは知らないけど


「もうやめなよ」
「なにが?」
「宍戸先輩は卒業しちゃったんだよ?長太郎はサーブだけだからシングルじゃ試合に出させてもらえないじゃん」
「…うん」
「先輩がいなきゃ、意味ないんだよ」





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