最近、彼女が冷たい。いや、冷たいというか、あまり僕に興味がないみたいです。少し前まではいつもにこにこ笑って話しかけてくれたのに、ここ最近全く彼女と言葉を交わしていません。僕が里に馴染む前はいつも彼女が一緒にいてくれて誰かに出会う度僕を紹介してくれました。おかげで僕には友達らしい友達が何人か出来ました。すると彼女はもうあまり僕と一緒にはいてくれなくなりました。僕を置いて他の友達と出かけたり、遊んだりするようになりました。こんなことになるくらいなら、友達なんていらない。心から、僕は思うんだ。
「サイ、あまり落ち込まないでね。忍の世界では、仕方のない事だから…。」
「名前…」
「サイだけでも生き残っててくれて本当によかった」
「でも、僕以外…やっと出来た友達が、みんないなくなっちゃいました。」
「うん、わかった、大丈夫。また私が友達作り手伝ってあげるから。サイは少し、人見知りだものね」
「はい…お願いします。」
「それにしてもサイは任務中において強運の持ち主よね、こういうこと、もう4回目よ。」