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臨帝
乾いた笑いが響く。
締めきったカーテンだけが残されたこの部屋には今僕しか居ない。
「あなたも僕を置いていくんですか」
喧嘩したり、ご飯を食べたり、向かい合って昼寝をしたり。たくさんの思い出がぎゅうぎゅうに詰まった大好きな部屋。
でも
「ひとりだけのこんな部屋大嫌いだ」
口から出た小さな一言は頬に伝う涙と共に拾われることもなく落ちてゆく。
「一方的なさようなら」
(優しい手でこれを拭う彼はもう居ない)
2011/07/12 08:57
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