さん [ 4/25 ]
シャワーを浴びて、それから朝食作りに入る。
「小太郎、おはよう。」
「あ、おはよう。おとんの分の朝食出来とるで。」
「ああ、いつも悪いな。」
おとんはいつも謝る。多分家事を任せっきりだからだと思う。別に苦じゃないんだけどな。むしろ生活力アップしちゃうから有り難い限りだ。
「あ、聞いてや。今日、おとん帰ってけぇへんやろ?やから夕飯は隣のおばちゃんちで食べることになってん。」
「そうか。迷惑をかけないようにな。」
「おん。分かっとる。」
おばちゃんのご飯美味いからなあめっちゃ楽しみや。
「ほな、行ってきます。」
「気を付けてな。いってらっしゃい。」
制服に身を包み、ショルダーバッグを肩にかけて家を出る。家から立海はすごく近い。だからって俺は遅刻ギリギリに出たりしない。のんびり道を歩くのが好きなんや。
青い空に青い海。
前方にはきゃあきゃあ賑わいながら歩いていくおそらく立海の後輩たち。
そういや、金太郎も
「もう中学生なんや……。」
きっと大きくなったんやろなあ。テニスもきっと強くなってて、そんで、幸せなんやろなあ。
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