いち [ 2/25 ]


兄ちゃん!

そう言いながらよく俺の後ろをひょこひょこついてきていた可愛い弟。もうかれこれ六年も前の話だ。本当だったら一緒に住んで、一緒にご飯を食べて、一緒にテレビを観たりして、隣に金太郎がいるはずだった。


「あー……。」


布団の中でもぞりと、寝返りを打つ。もう朝かあ。カーテンの隙間から朝日が見え隠れしている。ぐっ、と一度背伸びをしてベットから出る。

午前4時。真夏の今はこんな時間でも外は明るい。スウェットを脱いで、黒のジャージに袖を通す。そして、ヒョウ柄のリストバンドを手首に装着。

弟とお揃いのヤツだ。もう大分ボロボロになってしまったが今でも大切にしている。

最後に耳にイヤホンをつけて、


「よし、準備完了!」


毎日の日課のランニングに行ってきます!

[*prev] [next#]





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -