いち [ 7/25 ]
「小太郎、お前それ……。」
まるで化け物でもみたように目を見開くジャッカル。まあそうやろな。今日はいつもより多いし。なにがって?
「弁当や。」 「誰に向かって言ってんだ。てかお前その量はおかしいだろ。ブン太よりあるぞ。」 「ほーか?まあいつもよりあるしなあ。」
俺は自他共に認める大食いだ。太らない体質っていいよなとかたまに言われるが、そういうわけではない。俺は食った分だけ運動をきちんとしているし、バランスの良い食事をしている。だから体型維持は努力の証である。
立ち入り禁止と貼られ、てはいないが此処、屋上に近づく奴はあまりいない。多分テニス部がよく使用するからだと思う。テニス部の奴等ってすげーモテるから休み時間くらいゆっくりしたいやん?だから学校側の配慮で屋上には近づくな!みたいな。
「すまん、遅くなったー。」 「先輩たち遅いっすよ!もうみんな集まっちゃってるんスから、はやく座ってください。あ、小太郎先輩はもちろん俺の隣!」 「すりーぞ赤也!小太郎は俺の隣!」
俺っスとかいや俺だ!とか言い合ってる丸井と切原の間に腰を下ろす。
「これでええやろ。二人とも隣やで。」
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