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「遠山ぁー!」

「おっ、佐倉やーん!どないしたーん!」

「たこ焼きー!差し入れに持ってきたー!」

「ほっ、ホンマかいな!佐倉好き!大好きや!」

「現金すぎだろ」


私が呼んだときはコートから手を振るだけだったのに、たこ焼きと言った途端にコートの外の私のところまで全力で駆けてくる遠山。


「そんでっ、たこ焼きは?」

「ここにあるけど…。部活中には食べたらだめだからね」

「わかっとるって!今日は佐倉優しいなあー」

「佐倉さんはいつでも優しいけど?」

「嘘はあかんで」

「真顔で言うなよ!たこ焼きあげないぞ!」

「わー!嘘や嘘お!」

「てかさっきから白石先輩がチラッチラこっち見てるんだけど…」

「あれ、佐倉って白石と知り合いやったっけ?」

「つい最近知り合いました」

「金ちゃん、要芽、とある三年生がチラッチラお前らを気にしてうざいのではよ解散しやがれ」

「うわああああやっぱり白石先輩こっち気にしてたんだああああ!てか財前先輩がこっちに来たことによって更にチラ度が増した気がしなくもいだだだだだだだ」

「ほんまに要芽の頭は握りやすいなあ」

「ごめんなさいいいいいい」

「でも白石のチラッチラうざいわー。光あっち行こー」

「せやな」

「ほな、たこ焼きありがとな佐倉!」

「いたい…うん…ばいばい…」






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