「なまえさん、ここ、出来たっす」

ここに家庭教師が来てから約1ヶ月が過ぎる。なまえ先生、ではなくなまえさん、なのはちょっとした対抗心、というか…生徒と先生っていうのが嫌なだけで、その、つまり、男として見て欲しいっつーか、もう、あれだ、なまえさんに惚れてしまったということだ、うん。

思春期だし?年上の女の人と自分の部屋で二人きりって色々やばい。毎週二日の授業で毎回毎回変に緊張する。それはいつまでも慣れない。日向みたいな性格なら、もっと仲良くなれるのに、とか考えてしまうくらいには好きだ。

で、だ。なまえさんはよく男の部屋で眠れるな。徹夜して俺のために問題を考えてくれたらしいし、寝顔見れてうれしいし、別に怒ってはいないが、全く危機感を感じていないってことだろこれ。それはそれで腹が立つ。ちょっとくらい、いいよな…1ヶ月ずっと我慢してたんだし…。ごくり、と喉が鳴る。片手は頬杖をついて、もう片方の手のひらをそっと伸ばして綺麗な髪の毛に触れた。さらさらとした髪はいつも良い香りがしている。手を滑らせて少し赤い頬に触れると、暖かくて柔らかい。そのまま親指を下に滑らせると、少し開いた唇が…

「ばっかみてえ」

もちろん唇に触れる勇気などなくすぐになまえさんから手を離した。悪いことしたみたいに心臓が煩いし、部活で疲れてるしもう俺も寝ようと思う。なまえさんと同じように腕を枕代りにして机にうつぶせた。チラリ、と前髪の間から見えたのはあの赤い唇で、どこまでも俺を苦しめてくるんだから本当に、ああ、むかつく。


あなたは家庭教師と生徒の設定で片想いの相手に気付かれないように触れるxxの、漫画または小説を書きます。
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