ばき!あーあ、シャーペン折ってもーた。そんな強ォ握ってなかった思てんけど。まあええわどうせそのうち捨てるはずやったし。にしてもキモいわ、ザクのくせになまえちゃんに触るて何様や。「なまえちゃん」「あ、御堂筋くん」「なんなんこのザク」「ザクって…うちの部活の先輩やけど?」「ふぁ?誰か知らんけどなまえちゃんに触ってええの僕ゥだけやで?なまえちゃんはよ行くで」「おい!なんや」喚き出した目の前のザクを押し退けてなまえちゃんの手をとって歩き出す。意味わかっとらへんザクは呆然としとる。ププ、ええ気味。「え、ちょ、どこ行くん!」どこ行こか。考えてなかったわ。とりあえずどっか静かなとこ。



御堂筋くんがいきなり連れてきたのは自転車競技部の部室。ぎりぎりと掴まれとった手が痛い。「はぁ、なんやの。うち、なんかした?」歩くスピードが違いすぎて足が痛い。うちと御堂筋くんってほとんど関係ないはずやのに。いきなりこんなとこ連れられて正直めっちゃ怖い。御堂筋くんって何考えてるんかわからんし。

「なまえちゃん」ずっと黙ってた御堂筋くんが急に声をかけてきたせいで肩が跳ねた。「な、なに」「なまえちゃん、何もわかってへんわ」「やから何が「なまえちゃんって僕のもんやろ?やのに何勝手にザクに触らしてんの?何で勝手に喋ってんの?」「は?」わからんかった。御堂筋くんは一体何を言うてんの。うちが御堂筋くんのもん?いつからそうなってるん!「は?やあらへんよ」大きな目を細めて睨んでくる御堂筋くん。心臓がうるさいくらいに危険信号出しとる。

「うちは、誰のもんでもないで…」言った瞬間後悔した。うちの言葉を聞いた瞬間御堂筋くんが私を壁に押し付けてきた。それも結構な力で。強打した背中が痛い。でもそれ以上に目の前の御堂筋くんが怖い。
「あかんな。やっぱりなまえちゃんは僕ゥのもんって分かるようにしとかな」「っ!」御堂筋くんがいきなり噛み付いてきたせいで首に鋭い痛みが走った。ぎりぃ、と噛みちぎられそうなくらい。噛むのをやめたと思たら傷をえぐるように舐められる。痛い。思い切り肩を押し返しても敵わへん。痛みと恐怖に涙が零れる。「泣くほど嬉しいん」「…ちゃう」と小さく呟いた言葉は聞こえへんかったんか、御堂筋くんはにやりと笑って長い舌で流れる涙を舐めた。


(そんなん知っとる、やからはよ僕ゥだけのもんになってや)




▽かにぱん様!リクエストありがとうございます!ヤンデレ、私も大好きです。御堂筋くんは勝手になまえちゃんのことを自分のものだと妄想してたということで、残念な御堂筋くんにしてしまいました。ていうか授業どうしたんですかね(( もっとああしろ、など苦情はいつでも受け付けております!この度は参加していただきありがとうございました。



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