所詮、俺は悪魔だ。この尻尾や炎を見るたびにそう思ったりもした。でも、俺は人に危害を加えるようなタチの悪い悪魔ではないと思っていた。 なのに、 「燐、どうしたの?体調悪いの?」 燐の隣で本を読んでいたなまえが問いかける。 「え?ああ、いや、何でもねえ!」 「そうー?」 なまえの近くにいると、こう、 押し倒したくなる。うん。 いままでこんな経験無かったし、どうやってこの、食欲?性欲?どっちかわかんねぇけど、とにかく【欲】を、どうすれば抑えられるかさえもわかんねえ。 「なんか、辛そうだよ?大丈夫なの?」 ぺた。 なまえが手のひらを燐のおでこにくっつけて熱を測る。 「んな!おい!やめっ…」 「燐、熱あるのかと思って…やっぱ熱?赤いし…」 「熱なんか、ねえって!」 「んー、雪男に見てもらった方がいいんじゃない?一緒に連れてってあげるから!」 なまえが俺の腕を掴んで引っ張る。あの、その、胸が…。もう、無理、 ばさっ! 引っ張られていた腕を振り払ってなまえを押し倒す。なまえが少し怯えた表情になる。その顔にゾクゾクする…って変態か、俺は。 「り、ん?」 「いや、あの、限界かも…」 「え?な、にが?」 「なまえのこと、喰いたい…て言ったら?」 なまえが真っ赤になる。ああ、可愛い、今すぐにでも喰らいついてしまいたい。 「…いいよ。」 「うえっ!?」 「私、燐のこと、好きだ、から」 「なまえ…」 顔を赤くして小さく呟くなまえが可愛くて可愛くて、軽く口付けた。 「俺も好き。」 「っ!ほんとに?」 「おう!」 喰いたい…て言ったら? 愛を確かめることができました (あーあー、俺のなまえちゃんが奥村君にとられてもうたー) (志摩、覗き見なんてやめえや) (坊もみてはりますえ?) (お前もや)
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