死について最近考えてしまうんです。


真面目な顔で唐突に言い出したから驚いた。「死なんて怖くないさ」「怖いっていうより私は、寂しいです」


「…寂しい?」

なまえが作ってくれたパスタにフォークを巻きつけながら問う。
「はい、みんなともう会えないのかな。とか、死後の世界でまたみんなと会えるかな。とか」

食べ終わったお皿にフォーク置いてカーディガンのボタンを弄りだすなまえ。(こいつは緊張するとすぐに服の端を掴んだり、髪の毛先を弄るから分かりやすい)

「死後の世界ねえ…」
「露伴先生は想わないですか?」
「ふん、僕はそんなに暇じゃあないんでね」
「うーん、考えるだけ無駄ってことですか」
「そりゃあな、今は生きてるんだろう?なら、今を生きることに頭使いなよ。」

僕もパスタを食べ終わってフォークを置く。なまえを見ると目が合った。二三回目を瞬きさせて、呟くようにいう。

「…露伴先生って説得力ありますよね」
「…そりゃどうも」

あ、お皿片付けますね。そういって2人分の皿を持ってキッチンへいくなまえの背中をみながら少し考える。

「死」が寂しい…か



死なんて何も怖くないけど、君の料理が食べられなくなったり、あの人の笑顔がみれなくなったり、あいつのわがままを聞けなくなったり、そういうのは確かに少しだけ寂しいかもしれない




「露伴先生?」
「僕は…君が死んだら寂しいよ」
「…私もです」



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