「あのね、先生きいてる?」 「ああ、きいてる」 「本当に?まあ、いいや。で…、あれ?どこまで話したっけ?」 「花束持って電話したらすぐに会いにきてくれるってとこまで」 「そうそう!それでね!ぎゅーて抱きしめて愛を囁いてくれる人!」 「…それが君の理想の人かい?」 「うん!素敵でしょ?」 「はぁ、きいた僕が馬鹿だったよ」 「なにそれー!いいじゃない!所詮理想よ!」 「はいはい」 もういいです!そういってベッドの上で僕に背を向ける形で座るなまえ。 「なまえ」 「なに、っよ」 後ろから右手を首に左手を腰に巻きつける。思った以上に小柄な身体に驚きつつも柄にもなく早い鼓動を気づかれないか心配になる。 「僕は、なまえを…結構好きなつもりだぜ?」 「…なにそれ」 「顔赤いくせに」 「先生のばか。つんでれ!」 「君もだろう?」 君が望むロマンは与えてやれそうにない (でも僕なりに精一杯愛してみせるよ)
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