「ろはん、ろは、ん」



「ん?」



「吐く…」



「っほら! ここに…」



季節の変わり目に風邪を引いたなまえ。きつそうななまえを見ているのも耐えがたいものだな。吐き気が多いらしいなまえはさっきから吐いては泣く。吐くところを見られるのが嫌だと言うが、僕は何とも思わないから安心してほしいもんだ。女心はよく分からない。むしろ弱っている彼女を見るのは結構…な?



「大丈夫か?」


「…うん、ん、うぅ」



ほら、泣くんだ。



「吐き気どめ、飲むか?」


「…あるの?」


「探せば、あるとは思うが」


「…うん、」


「待ってろ」




ベッドの脇から離れて薬を保管しているところを漁る。吐き気どめってコレか。



寝室へ戻ると、なまえは寝ていた。何回もないているからか涙の筋が残っている。親指で少しこする。なまえは起きない。



こうなったら起きる前に薬を入れるか。そう思って暖かい掛け布団の下へ手をいれる。


なまえの下半身を手探りで探してズボンの中に手を入れる。



「…ん!ろはん!なに、して」


「何って、座薬」


「…飲み薬じゃあ、ないの?」


「座薬しかなかったんだ、我慢してくれ」


「…んん…」



おとなしいなまえは抵抗していた腕をどける。


人に座薬なんていれたことなんか無いからよく分からないが、お尻の穴だろ?昔から座薬は好きじゃなかった。



「…我慢、しろよ」



錠剤をそこにあてがってゆっくり入れる。なまえがビクンと少し震える。その反応は…駄目だろう。僕まで熱くなる。



下心は無いはずだったけど、少し出てきてしまうのが漢だろう。


何の言い訳にもならないがな。



「…ろ、はん!んん…ん」



なまえがシーツを握りしめて悶える。奥に入れる度に大きくビクビクと反応するなまえが可愛くて可愛くてメチャクチャにしてやりたい。



「なまえ.誘ってんのか?」


「…ちが、うっ…」


「ふ、病人に手を出す趣味はないさ」



汗ばんだ肌に張り付いている前髪を掻き分けて額に唇を押し付ける。



「しっかり寝ろよ…の前に寝てるか」





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