好きな女の子がいるんだ。でもそいつは何でか俺と全くおんなじ顔の奴のガールフレンド。おかしいと思わないか?一緒のはずなのに、あいつと何が違うんだろう。どこが、彼の娘の中で違うんだろう。

おかげでこの俺は彼の娘に自分の気持ちを伝えられずにいる。ああもう本当に、いやになるよ。たまに俺をフレッドだと思ったなまえが抱きついてきたりしてくれるのは嬉しい、いやでもそれは男として色々キツイものがあるんだなこれが。

「フレッド?」
「ん?」
「ん?貴方はジョージ?」

おっと、さっそくなまえの登場。例のごとくフレッドなのか俺なのかの確認作業に、ちょっとした悪戯心が働いた。

「おいおい、俺はフレッドだよ」
「本当?よかった」

ああもう本当に、俺の相棒を恨むぜ。こんな可愛い彼女の笑顔が見れるなんてとんだ幸せ者だよ。だからさ、うん、ちょっとくらい俺にも幸せを分けてくれてもいいよな?

「わ、どうしたの?」

ハグをするのは簡単だけど、相手が自分の好きな女の子ってなるとこれは簡単じゃあない。力加減とか気にしてしまうし良い匂いがするし見た目以上に柔らかい。うーん、フレッドよく我慢できるな。

「なあ、俺のこと好き?」
「え、うん、す、好きだよ」

頬を染めて恥じらいながら呟くなまえに俺の我慢がついに途切れた。

軽く唇に触れたんだ。柔らかくて温かい唇に言うなれば病み付きってとこだな。触れれば触れるほど離れられなくて、俺をフレッドだと思い込んでいるなまえも無抵抗だ。ああこれは、ちょっと、いや結構、やばいかもしれない。

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