授業中は眠たくて仕方ない。

毎日毎時間好い加減にしろってくらいらねむたくなる。授業がつまらないのもあると思うんだけど。

ただそんな俺が最も起きていようと必死になる授業がある。

体育。これは理系文系関係なくクラス単位で行われる授業だからだ。というか動きまわる授業で寝れるほど勇者じゃない。

俺の少し気になっている女の子、なまえは明るく俺と違って授業中寝たりしない良い子だ。そんな子になんで惚れたのって俺が一番聞きたいくらい。ただ、あの子のことをよく思ってるのは俺だけじゃないってことは知ってる。

体育といえば、女子が好きな男子を覗き見してはともだちとキャーキャー言い合ったりできる唯一の時間、らしい。それはまた男子の方もで、好きな女子ががんばっている姿にときめいている乙女のような男子もいる。あ?俺じゃないし。

幸いにも今学期の種目は男女ともにバレーボール。別にバレー部だからってはりきるわけじゃないけど、あの子の前で変なミスとかしたくないしまあ程々に。

なまえは経験がないらしいが、そこそこ出来ている方で楽しそうにボールを打ち合っている。

「おーい国見?」
「え?」
「いや、お前もか。うんうん、わかる。だがなまえちゃんは難しいぞ」
「なんだよ」
「及川先輩も狙ってるんだろ?勝ち目ないって!」
「べつに、競ってねえし」
「はいはい、おっと次試合だぜ」
「おー」


べつに、勝ち負け、とかじゃない。ただ、誰のものでもない君を俺の心の中で密かに思わせてほしいだけ。

なんてポエミーか。

本当は、取って食ってしまいたいほどに君が好き。


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