「だから、ね?」

ね?ってなんだ、はっきり言ってくれないと分かんないんですけど。いつもそうだ、この人は僕をなんだと思ってるんだ。いいかげん、僕を好きになればいいのに。

「ね?じゃわかりません」
「蛍くん、子供じゃないんだから」
「はい、」

子供じゃないんですよ。

だから先輩のその細い腕も腰も僕の腕の中に引きずりこむことも容易いんだよ。僕を見上げる先輩に釣り上がる口角も隠そうともせず、抱きしめる力を強めた。

「わたし、孝くんの彼女なの」
「知ってる」
「離してよ」
「無理」
「孝くんに言うよ」
「言えば」
「きっと怒るよ」
「どうでもいい」

他の奴らが何してこようが、心底どうでもいい、あんたが欲しい。それじゃダメなの?
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