一緒に帰らない?よかったら部活終わるまで教室で待っててくれると嬉しいな。そんな言葉に二つ返事で同意した私を今すぐ殴りたい。

花宮くんは優しくてかっこよくて賢くて私の憧れのひと。だった。いま私の前にいる人はダレなんでしょう。

「俺が本当にイイ奴だとでも思ってた?ふはっバァカ」
「え、え?」

「ちょっと優しくしてればすぐ騙される」ニヤニヤと笑う花宮くんの掌が私の頬に添えられるように触れてきた。心臓は痛いくらいドクドクしてる。背中は壁だし放課後だし人いないし夕日も沈みかけてて教室をオレンジ色に染めてるし。ああ早く帰っとけばよかった。

「ほんとお前ってバカだよな。俺が今までに態とあんな風に接したってのに気づかねーって。勉強も運動も出来ねえのにかわいそうな奴だな?ふはっ!お前友達にも恵まれてないし生きてて楽しいことあんの?あ、俺がいてくれて良かったって昨日言ってたのはそういうことか?まじでかわいそうな奴!」


怖い怖い怖い誰この人!聞きたくなくて耳を塞ごうにも両手首を掴まれて嫌でも耳に入ってくる言葉にだんだん涙が滲んでくる。「もっと泣けよ」ぽそっとつぶやかれた言葉はよく理解できなかった。「いや!はなして!」片手で両手首を頭の上に持っていかれもう片手でシャツを、ボタンを思い切り引きちぎるように開かれる。胸を揉むのではなく握りつぶされる。気持ちいいなんてありえないただただ痛くて仕方ない。涙が溢れるように出てきて涙で濡れる顔が冷たい。鎖骨に噛みつかれてすごく痛い。皮膚を通り越して歯が食い込んでくる。スカート越しに花宮の腰を押し付けられて熱くて硬いものがぐりぐりと当たって気持ち悪い。痛い痛い痛いいやだはなして!と泣き叫んでも何も変わらない。いや、心なしか花宮の物が大きくなってる気がする。ていうかなってる。私が泣けば泣くほどこいつは興奮するんだ。とんだ変態じゃないか。





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