花宮は思う、あいつに会わせるべきでなかったのだ、と。憎しみだけが心の中で広がってゆく。

あの日、トイレから戻ってきた二人を見て悟った。ざわつきは勘違いではなかった。それでも、花宮は手放せない。渡したくない。たとえ、なまえが自分のことを好きでなくなってしまったとしても。

どうして俺じゃダメなんだ、小さく呟いても誰も答えてくれはしない。

俺はお前だけでいい。




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