「待たせたな」


「・・・いえ」



エレンと別れて部屋に戻ると
マリンは俺の机の一歩手前に立っていた



「ずっと立っていたのか?悪かったな、好きに座ってくれ」



「失礼します」




そう言って机の前にあるソファにそっと座る


向かい合うようにして俺も座ったが
なんの話からしよう・・・あぁ、まずは推薦の話か




「マリン、お前を俺の班に入れたいと思っている」


「えっ!?私を兵長の班にですか!?」


「あぁ、立体起動装置の使い方や今までの討伐数から考えさせて貰った」


「リヴァイ兵長の班にだなんて・・・光栄です!!」


そう言って満面の笑みで返してくるマリン。
こんなに愛おしく思える笑顔は初めて見た。



「・・・良いのか?」


「はいっ。私は兵長に憧れて調査兵団に志願しました!!なので私なんかで良ければ、よろしくお願いします!!」



本当に嬉しそうに言う彼女に
心臓の音は速まるだけ。
初めて、このまま死ぬんじゃないかと思うくらいドキドキしている自分に苦笑する



「そうか。話を変えるが・・・恋人は居るか?」


「いえっ居ませんっ」



「好きな奴は?」


「居ませんっ!!ちゃんと仕事にだけ集中しています!!」



俺の班は恋愛禁止だ!!という意味で捉えたのか、
彼女は全力で否定してくる



「そういう意味じゃねぇ。あと、これから言うことは命令じゃないから本心で答えろ」


「はい??」


少し首を傾げながら返事をされた



「俺はお前に惚れている・・・俺の女になって欲しい・・・」


「へ?」


「返事はいつでもいい。これからの関係の事なんか考えなくていい・・・もし良い返事だったら俺は一生をかけてお前を守り、幸せにする。もし悪い返事だったとしても・・・俺はお前を守るつもりだ。上司としてではなく、男として」





「あ、あのっ、その、明日の朝までには返事をします。だから、少し考える時間を下さい」



「あぁ、ゆっくり考えてくれ」












出ていくとき彼女の顔はほんのり赤かった

そんな小さな事にも期待してしまう


もしOKと言われたら
一緒に何処で食事をしようか、
初めてのプレゼントは何にしようか・・・


もしNOと言われたら・・・
正直、平静を装えないだろうな・・・












人類最強なんて呼び名は要らない
欲しいのは、マリンだけだ。
彼女と居れるなら、彼女を幸せにできるなら
他には何も要らない。

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