「ねぇ伊月君、煙草.....」




伊月君の部活が終わるのを待って、一緒に帰る





「吸いたくなったの?」




「うん」




「じゃあ、はい」




「んっ?」





はいと言ってされたのはキスで、



わけがわからないまま固まっていると




「吸いたくなったら、俺とキスしよ?」




「.....えー」




「えーじゃないでしょ。駄目だよ煙草は。体に悪いんだから」




「大丈夫だよ、まだ若いし!」




「駄目、今辞めないとずっと辞められなくなっちゃうでしょ?」




「ずっと辞められなくたって良いもん」




「.....子供ができたとき、困るだろ」




「え、」





顔を真っ赤にして、そっぽを向く伊月君






「伊月君、顔赤いよ?」



「見ないでよ」




「やだ」




「もう....」




真っ赤な顔のままの伊月君に抱きしめられる




「どうしたの伊月君」




「俺はこんなにマリンに依存しそうなのに、マリンは俺じゃなくて煙草に依存するんだ」




いつの間に名前呼びになったんだろう




でも少し拗ねた言い方が可愛くて、背中に手を回してあげる




「依存してあげようか、俊君?」




「っ!してよ、俺もうしてるから!」




力強く抱きしめられて、




あぁ健康になりそうだ





なんて変な感想が脳内に浮かぶ







「ハッ!依存して、良ーぞん!キタコレ!」





彼の空気の読めないダジャレに苦笑しながら






煙草はもう辞めようと決めた







※未成年者の喫煙は法律で禁止されています!





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