百均で買った可愛い携帯灰皿に吸い殻をしまって、少し風に当たって臭いを落としてから教室に戻ろう







そう思ったときに屋上の扉が開いた







「宮内!?」




「あれ、伊月君もサボリ?」





入ってきたのは同じクラスの伊月君だった





でも確か今は授業中だよなー





のん気にボーッと考えていると、いつの間にか伊月君が私の目の前に立っていた





「....他に誰か居たの?」



「え?私1人だったけど?」




誰か探しに来たのだろうか




「....ちょっと宮内、ごめん」




「え?...はっ?」




少し頬を赤くして手を伸ばしてきたかと思ったら、その手は私のスカートのポケットに入っていった





「....やっぱり」




「...............」





伊月君の手にはポケットの奥にあった煙草とライターと灰皿があって





この際セクハラまがいな事をされた事なんてどうでもよくなる





「これ、俺が預かっておくから。吸いたくなったら俺に言って?」




「.....なんで?どうせ吸うなら預かられる必要ないじゃん」




「違うよ」





急に伊月君が私の両肩を掴んでさらに距離を縮めてくる




「俺、宮内の事が好きなんだ」



「っは?」




いきなりな告白に、私の顔も赤くなる




伊月君も真っ赤な顔をしたまま、





「俺と付き合って?」






って言いながら顔を近づけてくるから







「はい」







としか言えなくて






そしたら嬉しそうに笑いながら






「煙草じゃなくて、俺に依存して?」





キスをされた









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テーマ「人外ファンタジー」
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