あと2年早く生まれてたら違ったかな?
もっと可愛い顔をしてたら良かったのかな
「お?宮内どーした、帰んないのか?」
「いや、教室に何か忘れた気がして」
昇降口でボーッと立ってたら、私がマネジャーをしているバスケ部の先輩、宮地先輩が声をかけてくれた
先輩に一目惚れしてマネジャーになった
マネジャーを頑張って先輩に認めてもらって、告白しようと思ってた
あの時の私は本当に馬鹿だったと思ってる
だって、この想いは届かないのに
「あ、清志お疲れ!」
「あ゙?おまっ、ずっと待ってたのかよ?」
「だって清志と帰りたかったんだもん」
「ったく....宮内も早く帰れよー?」
「マリンちゃんバイバーイ!」
「さ、さようなら.....」
可愛くて優しい事で有名な先輩と
嬉しそうに手を繋いで帰る宮地先輩
どこから、誰から見たってお似合いで
子供っぽい私なんか、2人から『妹みたい』って言われる、ただの後輩
馬鹿だな
もっと早く知ってたら
もっと早く先輩に彼女が居たって知ってたら
こんなに苦しまなくて済んだのに
先輩に近づくためにマネジャーをやることにしたから
きっと罰が当たったんだろうな
私はいつになったら、笑えるんだろう
私はいつになったら、好きになった相手に振り向いて貰える、そんな恋ができるんだろう
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[mokuji]
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