「ねぇーマリンちゃん」



「なぁに高尾君」



「もしさぁ、もしもだよ?」



「うん」



「誠凛が奇跡的にIH予選で勝ち進んで、うちと当たる事になって、」



「奇跡的にじゃなくて、ちゃんと進むもん」



「あぁ、ごめんごめんって、そんな気ぃ悪くしないでよ」



「で?誠凛と秀徳当たって、何?絶対うちが勝つけど?」



「おっ!良いねぇそのやる気!それで秀徳が勝ったら、俺と付き合ってよ?」



「....良いよ」



「マジで?やった!本気で勝つからね。あ、誠凛がうちとやり合う前に負けても、俺と付き合ってよ?」



「別に、皆には死ぬ気で勝ってもらうし第一、誠凛は弱くないから!じゃあね!」



「え?あっちょ、お茶してこーよ!奢るからさ.....って、振り返りもしてくんないのか.......」








俺は他校のバスケ部のマネージャーに恋をしてる



他校ってだけで、彼女とはまともに話せないし、話せたとしても今日みたいに、バスケの試合についての言い合いしかできない




でも、唯一の共通の話題がバスケなら、


そのバスケで伝えれば良いんだ







そう思ってたのに








結局俺は、IH予選で誠凛に負けた







彼女に振り返ってもらうことはできなかった







俺は雨の中、1人静かに泣いていた






その後真ちゃんが泣いてるのを見て、笑いながらからかったけど、




正直上手く笑えているかわからなかった






明日、天気と一緒に、





この気持ちも晴れれば良いな






[ 28/87 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



×
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -