「ねぇーマリンちゃん」
「なぁに高尾君」
「もしさぁ、もしもだよ?」
「うん」
「誠凛が奇跡的にIH予選で勝ち進んで、うちと当たる事になって、」
「奇跡的にじゃなくて、ちゃんと進むもん」
「あぁ、ごめんごめんって、そんな気ぃ悪くしないでよ」
「で?誠凛と秀徳当たって、何?絶対うちが勝つけど?」
「おっ!良いねぇそのやる気!それで秀徳が勝ったら、俺と付き合ってよ?」
「....良いよ」
「マジで?やった!本気で勝つからね。あ、誠凛がうちとやり合う前に負けても、俺と付き合ってよ?」
「別に、皆には死ぬ気で勝ってもらうし第一、誠凛は弱くないから!じゃあね!」
「え?あっちょ、お茶してこーよ!奢るからさ.....って、振り返りもしてくんないのか.......」
俺は他校のバスケ部のマネージャーに恋をしてる
他校ってだけで、彼女とはまともに話せないし、話せたとしても今日みたいに、バスケの試合についての言い合いしかできない
でも、唯一の共通の話題がバスケなら、
そのバスケで伝えれば良いんだ
そう思ってたのに
結局俺は、IH予選で誠凛に負けた
彼女に振り返ってもらうことはできなかった
俺は雨の中、1人静かに泣いていた
その後真ちゃんが泣いてるのを見て、笑いながらからかったけど、
正直上手く笑えているかわからなかった
明日、天気と一緒に、
この気持ちも晴れれば良いな
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[mokuji]
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