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イレギュラーもあったしイレギュラーを起こしたし
学長には散々怒られたけど無事に交流会が終わり


今度ご褒美にどっか連れてってあげようと思い
誰かしら起きてる組で集まっているだろうと学生寮の共有スペースに行ったのに
皆疲れて寝たのか誰も居なかった


仕方ない、時間が時間だし明日誰かに連絡するかと
帰ろうとしたら男子寮側から誰かが歩いて来る



「、、、えっ?マリン?」


「、、、五条先生?」



予想外も予想外


少し眠そうなマリンが部屋着姿で歩いて来た



「こんな時間に誰の部屋に居たの?」


「えっ?あ、あの、その、、、」



リアクションからして"誰かと"ではなく"1人で"誰かしらの部屋に居たらしい


それも男子の



「、、、彼氏出来た?」


「?出来てないです」



気づかぬ間に誰かと付き合い始めちゃったかと思ったけど違ったみたいで少し安心する



「そっかそっか〜」


「っ!ご、五条先生!?」



正面から抱きしめれば
腕の中で慌てるマリンが可愛くて癒やされたけど


その柔らかく小さな身体から恵の匂いがして
心臓がドクリと嫌な音を立てる


恵の部屋に居たのか、、、
少なくとも恵もマリンを抱きしめはしたんだな


今の俺もそうだけど
男の下心に気づかずされるがままのこの子が少し心配になる



「マリン、僕の事も癒やしてよ」


「え?わっ!?」



マリンの膝裏に腕を回してお姫様抱っこの状態で
自分の部屋に"飛ぶ"



「あの、、、ここは?」


「高専内にある僕の部屋だよ。モノトーンで統一してるし和っぽくないでしょ〜」



俺に腕で抱き抱えられたままキョロキョロと部屋を見渡すマリンが可愛い


自分の口角が上がるのを感じながら
1人で寝るには大きすぎたキングサイズのベッドにそのままダイブする





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