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自分の部屋に戻り


伏黒君と狗巻先輩に頂いたプレゼントを眺める


お礼のつもりで配ったのに更にそれのお礼を貰ってしまった、、、


気を遣わせてしまったかなと考えていると


部屋の扉がノックされた



「はーい」


「やっ!お疲れ様マリン」



扉を開くと、私服っぽい黒い服を着てサングラスをかけた五条先生が立っていた



「お疲れ様です!どうしたんですか?」


「やー、マリンに渡したい物があってね」


「、、?えっ!これって」


「気に入ってくれると良いんだけど」



先生に手渡されたのは私でも知ってるくらい有名なブランドの紙袋



「そんな、こんな高価な物頂けないです!」


「ホワイトデーのお返ししたいし、マリンに似合いそうな色を選んだんだけど、、、困ったな、僕は使えないし、、、」



悲しそうにそう話す先生にハッとする


せっかく選んで下さったのに受け取らないのは失礼過ぎる



「ほ、本当に頂いて良いんですか?」


「うん、開けて開けて」



そっと紙袋を開くと


可愛らしい小さな箱が紙袋と同じブランドのリボンで飾られていて


そっと箱を取り出してリボンを外すと


ブランドのロゴが入ったリップが2本入っていた



「この透明な方が保湿用なんだって、でこっちはマリンに合いそうな色選んだんだ」


「大事に使います!」


「ハハッ、マリンが僕にだけまたお菓子作ってくれたらいいからさ」



優しく笑って頭を撫でられる


きっと、あんまり気にするのも逆に失礼なんだと思う



「ブラウニー以外も作りますね!」


「うん、楽しみにしてる。あとこれは硝子から」



どこに隠していたのか


少し大きな袋を渡される



「ルームウェアだってさ、硝子もおしゃれだよね」


「わぁ、、、」



開けるとワンピースタイプのルームウェアが薄いブルーと濃いブルーの2着入っていた


肌触りが良いしデザインもルームウェアには勿体ないくらい可愛い



「五条先生に頂いたリップで保湿して、硝子さんに頂いたルームウェアで寝ます!」


「うんうん、んで起きたら色ついてる方のリップ使ってね」


「はい!」



また頭を撫でてくれた五条先生


先生が帰ってからリップを試してみると


控えめでも可愛らしい薄ピンクのリップは違和感がなくて


顔色も少し明るく見える気がする


五条先生は女性へのプレゼントを選ぶのが得意そう、、、







後日仕事終わりの新田さんがご飯をご馳走してくださって


バレンタインデーもホワイトデーも


私にとっては贅沢なイベントでした





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