パンダ先輩から顔を離した伏黒君が少し驚いたような表情で口を開く



「別に臭くない、おひさまの匂いって感じですね」



「「「!!!」」」



真希さんと野薔薇ちゃんの表情を見るに考えている事は同じだと思う



「伏黒君、もっかい言って!」


「、、、嫌だよ」


「あんだよ〜言えよ恵ィ〜」


「そーよそーよ!減るもんじゃないしさっさと言いなさい」


「ホラ、臭くなかったろ!」


「ツナマヨ」


「お前はちょっと黙ってろ!」


「アウッ」



伏黒君のおひさまよりも自分の匂いの話をしたいのか


パンダ先輩が真希さんの側に寄るも頭を叩かれてしまう



「伏黒君!お願い!」


「ホラさっさと言え」


「言えや」


「言わねぇって言ってんだろ」



可愛いからもう一度聞きたかったのに


私達が騒いだからか伏黒君は機嫌を損ねてしまったらしい



「いいのか?今言えば後でマリンが何でも言う事聞くぞ?」


「今回だけよ?」


「何で本人の許可なく話進めてんだよ」



真希さんと野薔薇ちゃんの提案通り


私が何か言う事を聞けばおひさまが聞けるんだろうか、、、



「伏黒君、私何でも言う事聞くよ?ジュース買ってこようか??」


「おかか〜」


「、、、はぁ」


「?」



真希さんと野薔薇ちゃんは笑ってるのに


狗巻先輩と伏黒君に呆れた顔をされてしまう


パンダ先輩は真希さんに叩かれて地面に寝そべって拗ねたまま



「、、、あんまそういう事言うな」


「うん?」



伏黒君は私の頭をポンポンと撫でてどこかへ行ってしまう



「オイ逃げんのかよ恵」


「そうよ!男を見せなさいよ!」


「明太子〜」


「アンタら俺を苛つかせる任務でも受けてるんですか」


「拗ねちゃおっかな〜、拗ねちゃおっかなー!!」



結局伏黒君の"おひさま"は一回しか聞けなかった


クールな伏黒君の意外な言葉遣いにキュンとした一日でした





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