師匠の柱合会議について行き


お館様の御屋敷の別室で待たせて頂いてると


襖の向こうに気配を感じた



「カナヲちゃん?」



先程まで同室で待機していた同期のカナヲちゃんが


鎹鴉からの伝達で任務に向かった筈だけど


忘れ物かと思って声をかける



「、、、水柱様?」



そっと静かに開かれた襖から見えたのは


会議に参加している筈の水柱様だった



「俺は柱とは違う」


「、、、?どうかされましたか?」



水柱様はたまに柱合会議や単独での任務帰りにお見かけする


その度にお菓子をくださったり


ご飯をご馳走してくれようとするが


すぐにうちの師匠に見つかって怒鳴られてしまってる


主に水柱様が言葉足らずなせいな気もするが


鬼相手の時以上に師匠が怒るので


見ていて少し可哀想になってしまう



「、、、これをマリンにと思って」


「?、、、わぁ、綺麗な髪飾りですね!」



そっと手渡された紙の包みを開けると


深い青と空色のつまみ細工があしらわれた髪飾りだった



「、、、、」


「私が頂いてしまって良いんですか?」



静かにじっとこちらを見つめる水柱様に伺うと


コクリと頷かれた


相変わらず静かな方だと思っていると


遠くの方からドタドタと足音が聞こえてきた











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